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ふたたび漫画雑誌にのった話

お久しぶりの投稿です。
さい果て漫画のすてねこ先生です。すて。

さて、私はほぼ1年ぶりくらいにまた漫画の雑誌(書店で売っている、いわゆる書店コードのついている漫画の雑誌=商業誌)に載りまして。
毎月毎週連載とかしているのが漫画家と考えれえば、このような稀に雑誌に載るというのは漫画家とは言わないのかもしれず……。

まあでも、とりあえず載ったので、見たってください。

『ミステリーサラ』6月号。
読切りで、幽霊虎、とゆうタイトルですよ。よろしく。
書店、コンビニに売っています。

レトロさにびっくり仰天するはず。

雑誌が非常に昭和な香り、っていうか昭和のまま時空が止まってんじゃんなんじゃこれ?
というのが通常の反応でしょう。
70~80年代に大活躍なさっていた大御所の先生方が載っていらっしゃいます。

漫画の雑誌が多すぎて、書店に買いにいっても、アンタの載ってるの以外、何がどうなってんのかまったくわからない、という声を知人友人からよく頂戴しますが、私はガッコの先生(漫画の進路指導とかするのね)なので、現在の漫画雑誌のジャンルや、全体の状況がどうなってるのかをほぼ正確に把握しています。
 あくまで作家側からの把握なので、取次さんの商業的判断や、編集さんの商材的判断とはまったく違った結論になってるかもしれないのですが……。

それでいくと、漫画の雑誌はほぼ、このような、大御所先生ばかりが載っている雑誌と、ほぼ同人誌と遜色のない(って、日本語へんか?…しかし、同人誌と商業誌の価値が逆転しかけている現在(だそうな)であってみれば、そうへんでもないかも)、若者の『今ふう』の『新しい絵』の雑誌の二極化が進んでいるようです。
電子出版(漫画を印刷しないで、web上に発表する形態全般を含む)も、過去の、既に版権が消滅した作品を買い取って載せるタイプの会社(出版社とは限らない)と、海のものとも山のものともつかぬデビュー前?の若者?の作品を載せて、人気投票的に勝ち上がってきたものを書籍化する、などという業態の、ほぼ二種類に別れている。(これってなんか、昔はやったケータイ小説に似ているな)
ただし両者に共通するのは、おそらく編集さんは昔よりラクだろうな、ということだ。写植の発注もしなくていいし(爆)。ノリ持って来てうちの仕事部屋で貼ってたぞ、昔。担当が締切りギリギリの時に(笑)
 これからどうなってゆくのかわからないけれども、雑誌という形態は消滅するかもしれないですね。


それはさておき、話は変わるが、私はこの前、ほぼ10年以上ぶりに、コミティアに行って参りました。(ご存知無い方のために書いておくと、コミケのオリジナルオンリー版。おっと、これじゃわからんか。コミケ=コミックマーケットは二次創作ありですが、このイベントは無しってことです。パロディ同人誌とかは参加出来ないよ、ということで、昔ながらの同人活動の香りが残っています)
前回も行った事は行ったのですが、出張編集(ご存知無い方のために書いておくと、出版社が同人誌を青田買いしに来るシステム。企業ブースのようなものか。自費出版の本を持ち込むもよし、都内の出版社が一同に介しているため、地方からこの日を狙って、一度に数社「持ち込み」に回る漫画家志望者もいます)だけ行って、帰ってきたので、今のコミティアがどうなってるかというのはまったくわからなかった。
今回は、うちの学生さんが出張編集に並んで持ち込みをしている間、ほぼすべての参加ブースを見てあるいてわかったことは、
「コミティアは、既にオリジナル同人漫画誌即売イベントではなく、絵師のイベントである」
ということでした。グッズも売ってるから、デザインフェスタ的、とも言えるな。
実際に、商業誌の出版社も「イラストの持ち込みOK」というところが来ていて、これも新鮮だった。
イラストレーター(今の漫画絵を描きたい人たちの言い方だと『絵師』)は、昔から基本的にアーティストと同じく、自身のポートフォリオを作って、出版社(ギャラリーに該当するかな)に飛び込み営業ですが、漫画はちゃんと編集がついて育成するシステムがある…というのが大きな違いだったのですけど、これって、イラストの担当付き、っていうのがあり得る世の中になったっていうことかな?
ラノベ(ライトノベル)の表紙などは、ほぼ新人漫画家と同じシステムで編集と二人三脚で作っている、とイラストの講師がいってたのも聞いたことあるような……。

まあ、対面で編集者に見てもらう機会は、漫画と違ってイラストは珍しいと思うので、それをみて「おおっ」と思いました。

そもそも、昨今は、漫画やイラストの教育現場でも、漫画学科の人気っていうのはだだ下がる一方、それに反比例するようにしてイラスト科というものの需要が飛躍的に伸びている。
それを、コミティアという現場で体感として思い知ったような感じでした。
もうね、若者のヤル気というか熱気がぜんぜん違うもの。売る人も、買う人も。

クールジャパン(ってなんだ?)に申し訳ないからあんまし言わないが、漫画は既に彼ら若者の中では終わったメディアなのかもしれない。
イラスト=でも、80年代を青春したみなさんが思っているようなオシャレ広告ギョーカイイラストではまったくなくて、日比野的日グラ/アーバナート/JACAとかではもちろんなくて(それらはもう存在さえ無かったことになってるんで)が、彼らにとってのクールなジャパンなのだろう。

※ただし、海外からわざわざ日本に来る留学生の10~20代は、本気で漫画がクールって思っている。
アジアは言うまでもないが、ヨーロッパなどの、漫画書籍がなかなか手に入らない国の子でも、アニメは見ていて、それで日本にサブカル絵を学びにやってくる。
日本語を学んで、漫画家になりたい!と目をキラキラさせて言う学生。うそかと思うかもしらんが、実際に存在する。

漫画はこのへんは、かなり彼岸の認識のズレがあると思う。
海外と国内、世代による受け止め方の両方がズレている。

この、『絵師』的なイラストについてはまた稿を改めて書いてみたいと思うが、これがいわゆるアカデミックな美大的教育の中に、まったく無いことにされている現状も、常々なんだかなと私は思っている。だから日本民族は特殊ですばらしいとかの、戦前の国策グラフ雑誌FRONTの行った国威発揚宣伝を彷彿とさせるような終わった言説に、クールなジャパンとやらで寄与する必要性は感じないので、これ(漫画的表現)が日本独特のオリジナル!と持ち上げる気などまったく起きないのであるが、これはたしかに、ドメスティックな日本の、ヤンキー文化以外存在しない郊外から自然発生的に興って来たものであることは、どこにいってもこういう絵のチビッコが大勢いる(そして年々増殖する)のを日夜目撃しているため明らかなので、これを生かさない手はないんじゃないのか?ともひしひしと思う。

とかなんとか。

付/もし、絵師的な絵ってのがどんなんか知りたかったら、イラスト投稿サイトPIXIV(ピクシブ)を見てみてください。知らない間にすごいことになってるから。
by voidchicken | 2015-05-16 13:43 | manga


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